2009年7月 6日 (月)

静岡県知事選挙を終えて 道州制への影響

 静岡県知事選挙を終えて 道州制への影響

 昨日行われた静岡県知事選挙は、民主党などが推薦していた川勝平太氏が当選した。民主党が分裂選挙になり、元の参議院議員候補も33万票を集めたことも考慮すると、自民党の基礎票は民主党をかなり下回ることが考慮される。

 このことで全国知事会議の要望を相当受け入れることなど、地方分権に関するマニュフェストが充実するかも知れないが、新知事の登場が道州制に影響を与えることも考慮できる。

 石川知事時代の静岡県は、道州制について反対ではないが、そこへ行くまでの過程で都道府県に道州制並みの権限、財源を移す政令県に移行の後、道州制へ段階的に移管する政令県構想を表明している。

 人口400万近い、大きな県で伊豆東部のような明らかな関東:東京の影響が強い地域と、富士川流域のように山梨県と観光などで連携が深い地域。さらに三遠南信と称されるように、浜松など遠州地区は三河、南信濃地域と古くから関係が深く、道州制で同じ区割りに入りたい希望がある。

 県庁のある静岡市が県中央部にあり、県自体は利便性が高く、道州制を将来採用するにしろ、即断しかねる状況で政令県を表明する事情が理解できる。

 ところが川勝平太新知事は、道州制へのアイデアとして、中部地方一帯の山や、西日本の海など自然条件に対応した文化環境としての、4ブロックほどの区割り論を語っている。知事としてその考えをあくまで県政の道州制について導入するか、遠州と伊豆東部の違いに配慮した案に変えるか。あるいは当分は道州制でどういう形で受け入れるか観察し、政令県をしばらく続けるのか興味深い。

 ただ川勝平太新知事は、日本文化研究センターに所属していたし、静岡県は日本の東西を分ける地帯でもある。道州制以外に日本の東西と文化や経済に関するシンポジューム開催など、今の東京一極集中以外の日本の国のあり方を学び、考える機会を設けてほしいものだ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年7月 4日 (土)

大阪日日新聞に大阪検定関連の投稿記事掲載。民主党の次期総選挙の地域主権(地方分権)マニュフェスト概要決まる

 大阪日日新聞6月26日号に大阪検定関連の投稿掲載

 

 読者のひろば 散歩道に以下の文が掲載されました。大阪府外の方以外の方向けに全文を掲載します。

 「大阪検定1級合格者」の知識生かす方策を要望

 「なにわなんでも大阪検定」待たれた検定といえるだろう。

 私が受験したのは2級だが、参考テキスト『大阪の教科書』以外に、普段から大阪への知識を歴史以外に、交通やスポーツなど多面的に知る必要があったが、普段から自転車や自分の足で各地の町歩きを楽しんでいたことがプラスになった。

 大阪、関西の地盤沈下が言われて久しいが、勉強すればするほど大阪の過去の栄光や文化的な奥深さは驚嘆させられた。今後、地方分権ないしは地域主権が叫ばれているが、経済と文化は密接不可分な関係がある。

 検定についての知識を得る施設はますます必要性、充実が求められるが、橋下徹府知事がワッハ上方や、大阪府立弥生文化博物館を廃止しようとしたことは、その流れに逆行したものといえる。むしろ充実のために行政が尽力することこそ、大阪再生の起爆剤である。

 また検定、特に1級合格者については大阪府内の大学の共同研究機関の研究員の資格を与えたり、商工会議所や審議会委員への登用など、知識を大阪のためさらに生かしていただく方策を求めたい。

 8月の試験結果が楽しみだが、なにがなんでも合格して、大阪人としての誇りにしたいものだ。

 民主党の次期選挙の地域主権(地方分権)マニュフェスト概要決まる

 東国原宮崎県知事の衆議院出馬騒動に翻弄されているが、民主党が小沢代表から鳩山代表に変わり、小沢前代表時代の国と自治体300論を取りやめ、強制的な市町村合併論を取り下げ、当面は都道府県制度を維持しながら、地域が道州制や都道府県連合や合併を望む場合は推奨するという概略のようである。

 玉虫色の感はあるが、道州制の区割り困難県がどうしても出ることや、道州制で沖縄県が単独州の希望が強いこと。中央省庁のまだ道州制になっていないという反対理由を封ずるために、現実味のある選択と言える。

 民主党は防衛問題の温度差があるが、それ以外に官僚制の打破に力点を置くあまり、それが今の麻生政権に反対している小泉=竹中路線支持の自民の勢力と結託する危険性がある。だが彼ら(中川秀直、小池百合子ら)は今の国民を苦しめ、先日の朝生のテーマにもなった貧困や格差を増大させた責任がある。

 民主党にしろ、地域主権型道州制国民協議会なども、ネオリベ路線を復活させようとする勢力については、道州制に賛意を示しているという理由で、連携、あるいは支援することがないことを望みたい。

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年7月 1日 (水)

アクセス合計7万を超えました 改めて首長連合の政党支持の疑問

 アクセス合計が6月末で7万 道州制ブログ今後もよろしく

 6月末でアクセス合計が7万に達しました。最近はアクセスの言葉として民主党道州制というのが増えるなど、時勢がやはり反映している感があります。引き続きよろしくお願い致します。

 首長連合 政党支持は本末転倒

 今日、大阪府の橋下徹府知事が大阪府下の市町村の首長に、首長連合への参加や政党支持を呼びかけた。だが個々の首長は支援された政党も異なり、その背後には投票した選挙民もいる。

 直轄負担金の廃止など共通の願いなのでいいとして、もし橋下徹府知事が押して、府下の首長が追随して支持政党が敗れた場合、どのような責任を取るのか。また道州制だと府が解体され、州の下は市町村である。担う役割は異なるが決して州と基礎自治体の関係は下請けではない。

 ところが橋下徹府知事の方針は結束の美名の下で、思想や信条を無視して、強制を行い、道州制の精神に反する中央集権の地方版を展開するもので許されるものではない。

 大阪府下の首長らも知事の人気におびえず、ダメなものはダメという気構えで、知事が号令すれば同じ政党を支持すべきという暴挙に対して、正義の反旗を掲げてほしいものだ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年6月28日 (日)

地方首長の動き盛ん、道州制や地方分権も時期選挙の争点か?

 まもなく総選挙 地方分権(地域主権)道州制も争点か

 東国原宮崎県知事と自民党の古賀誠氏とのやりとりで、総裁候補にするなら衆議院に出てもいいというニュアンスが話題になっている。個人的な感想としては1993年のさきがけの武村代表や日本新党の細川元首相が、知事を二期務め議員経験を経ての流れを考えると、あまりにも拙速すぎる。

 健康問題でもなく、一期の任期半ばで議員というのは誘う方も出る方も良識を疑う。また中田横浜市長と橋下徹大阪府知事が、霞ヶ関への不満や道州制へ向けて結束を呼びかけ、首長連合を提唱するまではいいとしても、支持政党を決めるなどは中田宏市長も語るように拙速すぎる。

 橋下徹府知事は自民党に担がれたが、今の政令指定都市の市長の多くは民主党推薦や出身者だったり、大阪市や横浜、名古屋が道州制の推進では一致しても、今の政令指定都市の権限をより大きくする特別市を念頭にしている。

 また今は格差社会がこの選挙でも争点だが、道州制を支持しているが中川秀直、小池百合子のような小泉=竹中路線を推進した立場の人間が独自の動きをした場合、鳩山前総務大臣のように郵政民営利権を叩いた立場は反する流れである。このどちらを支持するというのか?。

 あるいは地域主権ということで尽力しているが、道州制には慎重な滋賀県の嘉田知事らを誘うのかなど、新しい政党を作るならともかく、首長連合や全国知事会で支持政党を決めるなど危険ですらある。

 私、個人的には道州制支持でも格差社会に拍車を欠ける道州制論者まで支持する気持ちはない。地域主権型道州制国民協議会や道州制推進連盟はそのことを理解し、自らの姿勢を考えるべきだろう。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2009年6月22日 (月)

道州制についての新たな動きと地域主権型道州制国民協議会へ苦言を呈する

 道州制への新たな動き

 大阪府の橋下徹知事が民主党の国と300自治体論に苦言を呈し、道州制導入の立場から民主党に公開討論を求めたり、横浜市の中田宏市長と地域主権の推進で一致した。

 だが上記の民主党の方針は小沢前代表と榊原英資氏の考えで、基礎自治体に力点をおくという方針で、市町村合併を強制的に進める意図はネオリベ的財界などと異なり否定的なことを踏まえると、もう少し鳩山体制での霞ヶ関主導の打破に力点を置く意図を観察した方がいい。また橋下知事や中田市長には地方自治体としての東京と何故対決しないのか、大阪府民から見て歯がゆいし、一方で福井県の西川一誠知事など抵抗勢力と決めつけず、道州制を大都市の一人勝ちにしない、過疎地や州の隅としない制度とする提言を期待したい。

 地域主権型道州制国民協議会へ苦言を呈する

 私のブログで道州制ビジョン懇談会座長である江口克彦氏が代表を務める、今年発足した地域主権型道州制国民協議会(http://www.dousyusei.jp/)を関連リンクで紹介している。細部で異論があっても情報提供など協力したい所存である。

 ところが昨今の国民協議会の態度と方針に苦言を呈したい。まず協議会本部ブログで鳩山前総務大臣の辞任問題を郵政民営化の足を引っ張る行動と批判していることである。本来、アメリカでさえ郵政は民営ではなく今の4分社の弊害を民営支持論者でもおおかた批判している。

 国民を苦しめた小泉:竹中路線を推進した企業中心の人事と、2000億ほどの資産のかんぽの宿を100億くらいで特定企業で不明瞭な形で売却したことを、民営化の足を引っ張るとか、2月の江口克彦代表のように西川社長を擁護する発言をしていることなど、

官僚がこの問題を郵政既得権維持に利用する側面はあるにしろ、上記のような問題をうやむやにすれば国富を損なうものである。また郵政民営化に伴う地方の疲弊は江口氏らの語る東京集中の打破をむしろ推進してしまう側面への配慮がない。

 地域主権型道州制国民協議会が鳩山前大臣がおかしいような方針では、道州制は所詮は財界の自己都合という猜疑心を招くだけである。道州制実現の妨げになると理解すべきである。

 また会員ブログでの高松氏のスレッドに、上からの道州制になってはいけない、議員アンケートだけではなく、協議会会員が道州制についてどういう意見を持っているか全体アンケートを行うべきだという意見の書き込みをしたら、それを管理者側が記事にアップしないのである。

 協議会本部への批判かも知れないが、会員がポルノなどのアドレスを貼り付けたのでもなく、こうあってほしいという意見を掲載しないのはそれこそ中央集権的なやり口ではないのか。道州制や協議会への要望や意見交換まで封じるのであれば、道州制が国民の幅広い層に拡がることなど出来ないと認識すべきである。

 今月中に上記の事項に対して改善や返答が見られないと、改めて文書とメールで抗議を行う所存である。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年6月10日 (水)

住民の暮らし向上のための道州制とは?

 負担は限界 国民健康保険制度 地方分権ではなく全国均一を

 全国一料金が高い寝屋川市の国民健康保険の料金が、値上げではなく値下げの方向となった。健康保険では保険料を納付する代わり自己負担分は3割が基本は全国的に同じだが、健康保険の料金は市町村ごとでまちまちである。

 そのため財政事情のよくない市町村にいると、寝屋川市のように年収が200万円の世帯が50万円を超える、年収の25%という異常な状態になっていて、最低の東京都青ヶ島村の13万9千円と比べ、3,6倍の格差となっている。

 食費や住居費など固定費は低所得者でも削るわけには行かず、完全雇用と年収3百万程度が担保されなければ、このような保険料は払えないし、低所得者の方が会社の保険には加入できず、高い保険料を負担するのでは低所得者が高負担する逆格差現象といえるのではないか。

 お金の使い方など道州制で地方の裁量にすべきだが、医療保険や年金制度は国全体の一元化を徹底すべきだろう。そうでないと道州制の導入が格差のデフレスパイラルを招き、それが景気の後退に拍車がかかることになり、むしろ地方分権(ないしは地域主権)は危険という理由づけともなる。

 中央集権は問題だが、国に何もかも指図されることは問題だが、憲法での生存権や法の下の平等は国民全体で共有することを求めたい。

 市町村合併も一段落の方向

 地方制度調査会が所謂「平成の大合併」を終結の方向の一方で、保健所や観光局など異なる自治体で統合を可能とする総務省の方針が、今日の日経新聞で報じられていた。

 今、滋賀県安土町の住民が近江八幡市との合併の町長らの方針を、リコールなどで徹底抗戦している。安土のように信長の居城がある町が合併で他市に吸収されることは、ブランド力から得策とは思えない。

 合併か現状の二者択一ではなく、保健所など共同で持つなど広域共同化ができる部分は行うなど「できる範囲」という発想が重要である。

 5月の大阪狭山市での道州制勉強会で、関西経済同友会の平岡龍人氏が自治体300論を述べていたが、道州制ビジョン懇談会の江口克彦氏らも市町村300案を撤回している。300という数字は幕藩体制の藩の数のため、どうしても経済人らの幻想とでもいうべき数字となり、小沢一郎前民主党代表らが自治体300にこだわる結果をもたらしたといえる。

 全国町村会が市町村合併の弊害の後遺症から、道州制への批判を展開している。逆に言えば道州制を実現するには、糸島郡で一つの市になる前原市や二丈町、志摩町のように古くは伊都国につながる理に適う合併程度に止め、経済圏や歴史に合わない合併をしない方が、道州制に賛同を拡げると理解すべきだろう。

| | コメント (0) | トラックバック (2)

2009年5月17日 (日)

新生燦都での道州制勉強会での配布資料。道州制地域主権を学ぶための基本情報

 5月10日 大阪狭山市での道州制勉強会での配布資料

 5月10日の大阪狭山市での道州制勉強会での配布資料で、道州制:地域主権を学ぶための基本情報を以下に提示します。

 道州制:地域主権を学ぶための基本情報

 参考までに道州制や地域主権を検討、研究する上で是非参考にしてほしい情報を示しました。以下の組織のホームページを参考にしたり、団体行事への参加や加入、図書を読まれることをおすすめします(2009年5月現在、URLは日本語検索で参照すること)。

  国の機関:審議会

 総務省:地方制度調査会、内閣府:道州制ビジョン懇談会、地方分権改革委員会。

国土交通省:国土審議会。

 地方の主な審議機関や団体(これ以外に随時、商工会議所や市町村の地方分権などで検索すること)

 関西広域機構、大阪府企画室地域主権推進グループ、北海道企画振興部地域主権局、中部経済連合会、九州地域戦略会議、大野城市2016まちのかたちプロジェクト(なお大野城市の報告書が900円で発行されている、残部わずかのため早めに申し込みを、申し込みは大野城市自治経営推進課092-580-1805)、熊本学園大学道州制研究会、新生燦都。

 

 関連研究学会、研究会

 日本道州制研究会(第3土曜日午後に大阪市中央青年センターで月例会開催)、日本地域学会、日本地域改革学会、地域活性学会、全国県境研究会、日本自治学会、日本地方自治学会、日本地方自治研究学会、日本政治学会、地域再生と道州制を検討する研究会、地域デザイン研究会。

 道州制運動団体

 地域主権型道州制国民協議会、道州制推進連盟、道州制com、関西州ねっとわーく

 道州制や地方自治に関する主な図書(あくまで主なものでこれ以外も参照されたい)

 

 松本英昭:地方自治制度研究会『道州制ハンドブック』ぎょうせい。月刊地方自治、ぎょうせい。佐々木信夫『地方は変われるか』『市町村合併』(いずれもちくま新書)。小森治夫『府県制と道州制』高菅出版。フォーラム福岡12号『道州制への挑戦』(フォーラム福岡で検索し、申し込みファームから購入)。田村秀『自治体格差が国を滅ぼす』集英社新書、『道州制、連邦制これまでの議論、これからの展望』ぎょうせい。牧島功『バイブル道州制‐廃県置州への挑戦‐』(牧島功で検索し1000円指定先に振り込み購入)。雑誌都市問題研究(平成18年9月の669号に道州制特集あり、雑誌コード16669)大阪市総務局都市問題研究会。

 月刊地域開発、(財)日本地域開発センター。月刊自治フォーラム、財団法人自治研究協会。西尾勝:新藤宗幸『いま、なぜ地方分権なのか』実務教育出版。江口克彦『地域主権型道州制』PHP研究所。平松守彦『地方からの発想』岩波新書。『熱論合州国家日本』PHP研究所。

 遷都、東京集中問題についての図書

 戸沼幸市『遷都論改訂版二一世紀国家への脱皮』ぎょうせい。八幡和郎『遷都』中公新書。『東京集中が国を滅ぼす』講談社。

 都市、地方自治体の統計資料

 『民力』朝日新聞社、『都市データーパック』東洋経済

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2009年5月12日 (火)

5月10日の新生燦都第5回道州制勉強会の報告、小沢民主党代表辞任の影響、道州制問題を学ぶ本、フォーラム福岡24号「これからの九州と戦略とカタチ(道州制)」

 5月10日 大阪狭山市での新生燦都の道州制勉強会報告

 5月10日、大阪狭山市のさやかホールで新生燦都主催で道州制勉強会が開催された。

代表の坂本充氏から挨拶と、過去の活動が話された。次に関西経済同友会常任理事の平岡龍人氏から、アメリカをモデルにした社会や社会主義を模索した社会のいずれもが失敗に終わり、税収と歳出の矛盾や関西の復権の打開を含めて、道州制の必要性が語られた。

 次に大阪府の地域主権推進局の中谷文彦氏から、平成30年頃をメドにした関西州実現のための骨子が語られた。

 なお私からは、現状の道州制論が市民にメリットが語られていないことに触れ、ワークライフバランス向上に役立つ道州制など、暮らし向上のための道州制の必要性、質疑応答で平岡氏が憲法改正の必要性に触れたので、国論を二分することを優先する結果、道州制の施行が遅れる懸念と、今の護憲と改憲の二者択一ではなく、道州制や遷都の提案や著書で知られる八幡和郎氏の著書「日本の国と憲法第三の選択」(発行:同朋舎:販売角川書店)に触れ、衆議院議長を経験された故坂田道太氏が国論を二分し、物事が先に進まないことを避け、7~8割の人が賛同できる政策の実施を常としたことを触れ、道州制問題を含めて、反対論者のハードルを下げる配慮を力説した。

 最後に坂本充新生燦都代表から、道州制に向けての私塾の開設プランと秋にまた勉強会が語られたが、今後も新生燦都や、立場や見解は異なるとしても、道州制について提案、実現に向けて活動されている団体、個人との交流を深めていきたい。

 民主党小沢代表の辞任と道州制問題への影響

 秘書逮捕問題で辞任を求める世論の高まりで、ついに民主党の小沢代表が辞任した。

大阪狭山市の道州制勉強会に、地元選挙区から民主党で立候補予定者も参加されていたが、小沢代表が道州制ではなく、国の下は道州制ではなく300自治体と述べたことを平岡氏が尋ね、自治体と国の力関係でどうしても取り込まれる状態になり、中央集権が維持される危険性を指摘し、候補者の方も道州制を放棄したのではなく、地方分権(地域主権)を最優先を力説していた。

 岡田克也元代表の時代は道州制をマニュフェストに入れていた経緯から、それが次期選挙で復活するのかや、昨今の市町村合併を進めた市町村の選挙で現職の落選が多い経緯や、道州制ビジョン懇談会座長の江口克彦氏も300自治体論を降ろし、発足させた地域主権型道州制国民協議会には合併しない立場の代表と言える、福島県矢祭町の前町長が参加しているように、極端な市町村合併を忌避する風潮に配慮するかなど、次期代表の下での次の選挙マニュフェストに注目したい。

 フォーラム福岡24号「これからの九州の戦略とカタチ(道州制)」

 今年の1月末に出たフォーラム福岡24号が2006年の12号に引き続き、道州制の特集号になっている。道州制ビジョン懇談会座長の江口克彦氏へのインタビュー、大野城市の若手職員による道州制研究チームの発足と提言などが紹介されている。そして巻頭での西日本新聞編集委員の前田隆夫氏の「井戸端会議で道州制が話題になる日」という一文は、今日の道州制議論に欠けているものであり、以下全文を紹介する。

 昨年末、九州大学法学部の忘年会で手島孝名誉教授にお会いした。1970年代に「九州自治州」創設を唱えた地方分権論者は、最近の道州制論議をどう見ているのだろう。気になっていたことを聞いてみると、こんな言葉が返ってきた。

 「上からの議論になっている。草の根の動きではない」地方自治を豊かにするための道州制なのに、それによって縮小される政府(東京)が議論の主導権を握っているのではないかーという指摘である。例えば地方制度調査会、道州制ビジョン懇談会であり、日本経団連も「上」に含まれるだろう。手島さんが著書「地方復権の思想」で批判した「中央による地方自治論の怪」「上からのリージョナリズム」は発刊から30数年たったいまも続いている。

 この現状を覆す可能性が九州にはあると思う。知事会と経済団体はスクラムを組んで道州制の「九州モデル」をまとめた。市長会も独自に「九州府構想」を練っている。道州制を見据えた未来図を自発的にこれほど重層的に描いている地域はほかにない。

 ただ「草の根」の広がりに欠ける。井戸端会議で、病院の待合室で居酒屋でカフェで。定額給付金について言いたいことを言い合うように、道州制が私たちの日常の関心事にならないと、「地方による、地方のための道州制」はおぼつかないだろう。どこか遠くでつくられたような、根無し草の道州制論は共感を呼ばない。

 道州制は財界のためのモノのような猜疑心を招いていたり、橋下徹大阪府知事の関西州構想が関西の他府県の知事が及び腰だったことを含めて、どこか道州制が庶民感覚や過疎地帯を持つ府県への配慮を忘れ、一方的な議論になっている現実にそのままあてはまる指摘である。

 九州発の道州制議論は大野城市の取り組みを含めて、地方により地方のためのということでは相当進んでいても、上記のような考えが及ぶことは上からの道州制と指摘される立場のものや、私自身を含めて自戒や情報発信が大切であること、九州から学ぶべきことの大きさを認識すべきであろう。

 なおフォーラム福岡は一冊200円プラス送料だが、以下のサイトで確認して申し込むこと。http://www.forum-fukuoka.com/

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年5月 3日 (日)

憲法記念日、道州制と連邦制、一般市民の道州制の反応

 5月3日は憲法記念日

 5月3日は憲法記念日である。9条の理念と現実のギャップや成立事情による押しつけ論はあるが、理に適う部分を活かすことや、新自由主義的弊害でセーフテイネットが崩壊し、生存権が脅かされることなど、大枠としての憲法の尊重は必要であろう。

 憲法問題と絡む 連邦制と道州制

 ところで道州制と類似の制度に連邦制がある。一部に道州制と連邦制は同じという乱暴な論者もいる。しかしヤフー翻訳で連邦制はFederal System、道州制はAregional System of divisionとあり、別の訳語となっている。

 世界の連邦国家はアメリカとドイツで異なる制度であるから、日本での連邦制が道州制という認識をする方もいるが、世界での連邦制が強弱はあるが多民族を抱える国が、多民族同士の対立と国がばらばらにならない瀬戸際的対応と、立法権の連邦単位での独自性(あるいは司法権まで)を求め、日本の道州制はそこまで求めず、第27,28次地方制度調査会でも、憲法改正が必要、我が国の成り立ちから連邦制を制度改革の選択肢とすることは適当ではないという見解を出している。

 そのため本来、改憲にどちらかといえば肯定的な勢力の自民党の道州制案は「限りなく連邦制に近い道州制」、関西経済同友会は「連邦制的道州制」、道州制ビジョン懇談会座長の江口克彦氏は「地域主権型道州制」という用語を用いている。

 これは連邦制と道州制に重複する部分や、今日の中央集権を避けるためできるだけ今の国からの自立性を強調するため、単に「道州制」と呼ぶよりは語気は強めるが、連邦制と道州制は同一視できないため、用語は異なるが連邦制の利点は活かすにしろ、連邦制ではないことを宣言していると言える。

 上記のような配慮や英訳での違い、憲法改正の有無があるにもかかわらず、連邦制と道州制を同一視する態度では、福井県の西川知事の道州制への幻想という論文での、連邦制の国での国がちりぢりになり解体する弊害を根拠にして、道州制を否定する根拠を与え、是非はともかく憲法改正に3分の2の賛成が必要なことを考慮すると、道州制のタイムスケジュールを遅らせ、ナショナルミニマムが守られないという反対を大きくするだけである。

 まずは道州制の実現、その結果を見て連邦制を導入するかの判断が賢明で、似てるからと言って道州制と連邦制を同じにしていては、魚でアジと鰯を同じというようなものだと考えるべきだろう。同じということを自分だけの判断や仲間内の議論ではなく、幅広い専門家の研究事例を踏まえた判断が必要であろう。

 一般市民の道州制への反応

 日本世論調査会の道州制への世論調査が過半数を超えない。これ以外では県レベルのアンケートで道州制で県民モニターアンケート調査結果がある。

 大分県 http://www.oita-press.co.jp/localNews/2009_123146259402.html

 平松前知事が道州制の先駆けと言える九州府構想を提唱しているせいか、道州制への賛成がどちらかといえばを含めて46%、反対のどちらかを含めて32%を上回った。

 ただ道州制への懸念として、州都が遠くなる、大分県のメリットが少ないという意見が多く、回答者の6割が道州制でも府県は残してと答えている。

 また滋賀県でも昨年7月に県民モニターにアンケートをしている。嘉田知事が道州制に消極的なことが県民感情にも反映しているかも知れないが、どちらかを言えばを含め賛成24%に対して、反対がどちらかと言えばを含めて46%に達している。

 道州制の反対理由として大阪中心の懸念と、関西二府四県の特色を一つにすることで、ブランドを損なう意見があった。

 地方自治論の第一人者、新藤宗幸教授の見解(実務教育出版、西尾勝、新藤宗幸著、「いまなぜ地方分権なのか」など参照)のように、フランスやイタリアが州と市町村の間にある県を廃止していないこと、イギリスでサッチャーが日本での府県にあたる中間自治体やロンドン市を解体させ、むしろ中央統制が強まったことを指摘している。

 福井県嶺南のような県の弊害が出ている地域を道州制で救済はするとしても、段階が少なくなることで住民サービスの低下だけでなく、地域主権を標榜していてもそうはならない公算も強い。

 新藤教授のいう下から補完する上昇型政府を考慮すれば、支所や文化単位、州での選挙区として今の府県を議会や知事はいない形で残す配慮は考慮した方が、道州制への賛同者は拡がるのではないだろうか。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2009年4月21日 (火)

道州制、地方分権を学ぶ本 東京集中が日本を滅ぼす、東京改都

 道州制に避けられない 東京問題を考える二冊の本

 八幡和郎 「東京集中が日本を滅ぼす」

 1987年と古い本だが、道州制の提唱や関西復権など今も有益な部分が多い。講談社刊

 深川保典「東京改都」

 東京23区を再編して、複数の市とする提案や、17ブロックによる道州制の提唱。政令指定都市以外でも区の設置を認める提案など、道州制の中で狭域行政をどう進めるかの参考になる部分が多い。2001年中央公論新社(中公新書ラクレ)

| | コメント (1) | トラックバック (1)

«地域研究関連学会の紹介 地域活性学会と日本地方自治研究学会