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2007年4月21日 (土)

地域格差問題と、日本道州制研究会会報5最近の道州制に関する動向と課題5

 地方の衰退、格差問題

 4月19日の日本経済新聞によると、物価や収入、消費支出は今年2月の日銀の調査で二年前と比べ、収入は大都市、小都市で横ばい気味だが、町村はマイナス4%。消費者物価は大都市は横ばいだが、小都市、町村は下落、消費支出は町村の下落が著しい。

 菅総務大臣が消費税の地方への配分増を示唆しているが、法人が東京に集中しているため、それを一人当たりになおすと東京と、最小の長崎で6,5倍だが、消費税なら最小の沖縄とで2倍に過ぎないからである。

 道州制推進連盟のように地方への再配分をぶら下がりと批判する態度では、道州制がむしろ地方の衰退に拍車をかけることと、地方の知事、議員、住民の道州制への否定的態度を強くするだけである。

 首都法人税を創設して、東京に本社を置くと法人税を高くして、そのプラス分を今の地方交付税の代わりにするような制度も、道州制実施に併せて実施することも検討すべきである。

 なお5月19日(土)NHK総合テレビの「日本のこれから」で、地方の衰退問題がテーマになる。是非、関連して道州制にも触れてほしいものである。

 日本道州制研究会会報5 最近の道州制に関する動向と課題5

 東京以西の歴史的背景、現状の広域エリアに合わない案の具体例

 また今回の区割り案の内容は、東京以西の事情への配慮が明らかに欠けている。同じ県を分割して別の州に編入することを認めない方針を打ち出しているが、区割り困難県の代表例である福井県を例にすると、北陸トンネルの上に位置する木ノ芽峠で、嶺南と嶺北に別れ、今も視聴しているテレビや方言が異なり、嶺南の東端に位置する敦賀市まで京阪神から直流で運行される新快速列車が運行されている。敦賀から以北は交流で運行され、福井県嶺南地区は関西(近畿)の範疇で解釈すべきである。

 ところが今回の地方制度調査会の案では福井は9ブロックなら関西だが、それ以上では北陸州である。しかも県を分割して別の州ということを原則として認めていないため、福井県嶺南地区は北陸州が採用された場合、現状とかけ離れた区割りに編入されることになる。

 この地方制度調査会の区割り案が公表された直後に、敦賀市の河瀬市長が「嶺北が北陸州に行くなら、嶺南は嶺北と縁を切る」という発言に及んだが、東京での卓上の議論があまりにかけ離れている弊害を顕著に表しているといえる。

 北陸という概念にしても、福井の嶺北、石川、富山は比較的一体感が強いものの、冨山と新潟の境界の親不知で、今も文化、交通の差異が大きく、交流が希薄な上、西日本と東日本の境界をどこにするか意見は分かれるが、その境界を最も東よりで考慮しても、親不知以東に考慮されることもない。伝統的な日本の東西の仕切りにも反することや、新潟は長野や北関東、電力は東北電力の地帯が多いことや、国土審議会の区分では東北である事情から、地方制度調査会の北陸州案は、該当地域のメリットが見当たらない。

 長野県についても、中部、東海への区割り案がない。このため三遠南信(三河、遠江、南信濃)と通称される地域の関係者からは、道州制での中部、東海州での、この地域の編入を求める意見が多い。

 古くからこの地域が同じ経済:文化圏を共有し(たとえば弥生時代の銅鐸は三遠式銅鐸と呼ばれる独自の銅鐸が分布している)、今も塩尻以西はJR東海の管轄である。木曽川流域の長野県山口村が岐阜県中津川市との編入を実施したように、長野県の木曽川流域と天竜川流域は、昔も今も明確に中部地方であり、長野県全体が中部州に入るか、国土交通省の道の駅の管理、案内が長野県を東は関東、西は中部に入っていることの方が合理的な選択である。

 また大阪への通勤圏である三重県伊賀地方も、関西に編入する案がない。伊賀地方からは名張川など川の水は、淀川に最終的に流れるので、洪水調節を考慮しても、今の県の中で伊賀は関西、伊勢は中部と別の州に分かれる方が得策である。仮にこれが伊賀が中部州なら大都市の大阪が甚大な被害を受けても、他の州よりも上流部の伊賀の被害を減らすのを優先するため、ダムは放流を続けるような問題が出る懸念があり、河川管理はそれを防ぐため、依然として国が行うという本末転倒なことになる懸念が強い。

(続く)

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