地域再生と道州制を検討する研究会発足のお知らせ、2009年の道州制、地方分権(地域主権)の動きは?
地域再生と道州制を検討する研究会発足のお知らせ
新年あけましておめでとうございます。このたび本年1月1日付けで、このブログでの報道や、従来からの日本道州制研究会、日本地方自治研究学会での活動をさらに強化するため、地域再生と道州制を検討する研究会を発足しました。ホームページは以下のアドレスです。
http://doushusei.rakurakuhp.net/
このブログと双方で研究会活動、会則や、関連団体の動向など報告していく所存です。年に1回は研究集会を開催の予定ですが、関連団体に地域再生と道州制について有益で正確な知識に基づく情報提供、提言を行う予定です。このブログと合わせてよろしくおねがいいたします。
2009年の道州制、地方分権(地域主権)の動きは?
2009年は道州制や地方分権(地域主権)について、非常に重要な1年になりそうである。昨年末には集中的に道州制ビジョン懇談会の審議会が開催され、今年の通常国会への道州制関連法案の提出など話し合われたようだが、政局が見通しが立たないことと、懇談会のメンバーの中にも法案提出への慎重論があり、報告書の提出に落ち着いたようである。
ただ地方分権改革委員会と道州制ビジョン懇談会のトップの会談が今月中に行われるようで、地方分権改革委員会が現行の都道府県や市町村への権限委譲に力点を置き、道州制ビジョン懇談会が極力早い時期の道州制導入を念頭にしている違いがある。
国の機能を分け、霞ヶ関の弊害の解消を長期的に考慮すれば道州制の導入が望ましいとしても、霞ヶ関はともかく全国町村会の道州制導入反対の見解、国民世論が道州制に消極的なこと。
あるいは霞ヶ関の方で、現行での国から地方への流れに対して、将来は道州制になるから二度手間のような抵抗もあり、道州制はすぐにできるものではないことも踏まえると、道州制が実現するまで地方分権(地域主権)が足踏みする懸念がある。
トップ会談はそれを解消するため、必要不可欠だと思うが、短期的には現行での都道府県や基礎自治体への権限、財源移譲の後、道州制へ襷をつなぐ形を提言したい。
経済危機、政局と道州制の動き
昨年からのアメリカの金融危機に伴い、世界的な景気後退により、日本でも景気後退が進み、雇用情勢が深刻化してきた。内部留保を取り崩すことなく派遣労働者の解雇を行う企業やそれを可能にした小泉=竹中路線は、いわば幻想に過ぎなかったと言える。
しかしキャノンやトヨタのような派遣労働者をばっさりと切り捨てる行為が、経済界が道州制を提言していることが、道州制が格差を拡大し市民の貧困を固定化する狙いがあるのではないかと言う猜疑心を招いている側面がある。
確かに州単位で法人税が変えられるようになれば、企業の誘致合戦で法人税が下がる期待や、道州制推進連盟のOK牧人のように企業の国際競争力強化のために道州制の主目的があるとする意見。格差是正を述べた者をぶら下がりと罵倒する典型的なネオリベ体質の論者がいることが、大分県の平松前知事らの東京と地方の格差是正に力点を置いた健全な道州制議論を置き忘れ、誤解を招いていることは許し難い。
道州制が市民生活にどのようにプラスになるかという説明や、提案が不足していることはこのブログや、道州制ビジョン懇談会の江口克彦座長にも直接述べたが、現行の財界の道州制提案が霞ヶ関の解体には役立つ側面はあっても、公務員の大量の解雇→公務員も首を切られる時代→民間労働者はより我慢をという、今以上の雇用不安を巻き起こす危険性をはらむため、道州制導入までに以下のことを提案したい。
マスコミの論調や市民の動きがそういう流れに傾いてきたことは幸いだが、残業規制、有給消化の徹底と雇用保険制度の充実をセットした労働者保護と、景気回復まで財政再建より地方再生に力点を置いた政策誘導。
民主党が世論が道州制に懐疑的なのと、財界寄りの姿勢に見られることから岡田克也元代表の時のように、道州制をマニュフェストに掲載していないことが考慮できるが、鳥取県の片山前知事の意見のように今の自公政権で道州制を急ぐ必要性はないという意見も踏まえ、まずは市民生活、特に雇用などセーフテイネットの充実が急務である。
大晦日から元旦にかけての「朝まで生テレビ」で雇用危機への対応で、農業へのシフトも提案があったが現行の農家単位から企業による大規模営農への移行が叫ばれていた。しかし平地が少なく除草に手間取る日本の気候風土を考慮すると、石狩平野などを別にすれば小規模営農を残し、工場で派遣労働を常用雇用にして、農繁期と農閑期を使い生産調整したり、今回のような自動車製造が落ち込んだ時期も解雇せず、出勤日数を調整する対応をしてもいい。
また道州制で東京集中ではなく、地方に人口が分散したら雇用情勢が悪い時期に、山林の手入れや休耕田の復元事業を行ってはどうか。自然環境の豊かな地域に人口が増えれば、道州制はより効果のあるものとなる。
大阪府の橋下徹府知事のネオリベ体質は、道州制ビジョン懇談会の会員の堺屋太一氏が官僚支配が嫌いで太田前知事の体制が温存される懸念、閉塞感打破のため大阪学院大学教授の国定浩一氏が支持したものの、堺屋太一氏がベルサイユ化という表現で、地方や格差是正に配慮しない政治を揶揄し、国定氏が小泉=竹中路線を徹底批判していることを踏まえれば、財政再建路線を変えず今の弱者切り捨て政策を変えずにいると、知事の頭の中にある道州制での関西州構想も見直しが必要になるだろう。
国と地方の双方でいずれ来る衆議院選挙結果を踏まえてどのような動きがあるか、注目していきたい。
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